ひろゆきが語る「視野が狭くなってしまう人の心理」ワースト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、34万部を突破した著書1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

少数派になる恐怖心

 人には、周りが見えなくなる瞬間があります。

 精神的な苦痛は人間関係の悩みがほとんどだと言われますが、ある限定された閉鎖的なコミュニティの中にずっといると、「変な人を排除する」「自分たちと違う性質の人を矯正する」という力が働きます。

 その中にずっと居続けると、おのずと自分にも影響を及ぼしてきます。

「自分はまわりからどう思われているんだろう?」「変化を受け入れられないと生きていけないかも?」と、自分が少数派にいるような気がして、それに恐怖心や罪悪感を持ち、視野がどんどん狭くなります。

 他人の目を気にしないためには、何か別の頼るものが必要になってくるんですよね。それがない人は、どんどん視野が狭くなる一方です。

「経験」が拠り所になる

 視野を広げるために頼るものは、家族や友人が思いつきそうですが、個人の「経験」も当てはまります。

 僕の場合、アメリカに留学したときに「知り合いがゼロだった」という経験があるので、「知り合いがいなくても生きられるな」「周りに合わせなくても大丈夫だな」という感覚があります。それが視野を広げるポイントだったりします。

 同じ集団に居すぎると、つい、他人が頑張っている様子を見て、「自分も頑張らないといけない」という気になりがちですが、それが行き過ぎると、心の弱い人から順番に体を壊してしまいます。

「みんなのために一生懸命に働いて体を壊す」というのは、本末転倒です。

 ある程度、自分に必要な生活のお金を把握したら、それ以上は働かない選択をするべきです。日本にいる限り、「餓死する」というリスクは少ない状況ですからね。食べ物と水が手に入るのであれば、病気や寿命でない限り、人は滅多に死ぬことはありません。

 それくらいの心構えで生きることができれば、もっと俯瞰で物事をとらえられると思いますよ。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。