多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。

【9割の人が知らない】<br />「自己分析」が、終わりなき「自分探し」になる理由Photo: Adobe Stock
〈結論〉

・自己分析には時間をかけすぎない

・「can」と「want」のうち「can」に集中

・「can」の中でも「実務経験」に絞ってOK

・「実務経験」から自分の強みを見つけ出そう

マモル:就活時代もやりましたけど、「自己分析」から始めてみます! まずボクが幼少時代に好きだったことは……。

サラタメ:すみません、マモルさん! 幼少時代の思い出とかは大丈夫です!(笑) 

結論、自己分析は最低限で問題なしです。

マモル:え! そうなんですか!?

サラタメ:「自己分析」はあくまでも、書類作成や面接の素材集めでしかありません。

 たまに、自己分析そのものが目的化してしまって、終わらない「自分探し」を続けている人がいますが、ぶっちゃけ時間がもったいないです。

自己分析は「can(何ができるか)」だけでOK

 自己分析では、「can(何ができるか)」「want(何がしたいか)」の2点を深掘りしようといわれますが、結論、「can」だけでOKです。

 というのも、「転職の軸」を固める際、「want」について必ず考えるからです。それ以上考え込んでも、書類作成や面接にプラスの影響は出ませんので不要です。

「can」の「実務経験」に絞って棚卸しする

「can(何ができるか)」の中にも、知識・資格・人脈・実務経験・特技・人間性など数多くの切り口がありますが、ズバリ「実務経験」に絞るのが効率的です。

 ザックリいえば、「今までどんな仕事をしてきたか?」というポイントを振り返り、すべて書き出すくらいの気持ちで棚卸ししましょう。

 知識や資格については、特殊な職種(技術職、経理、エンジニアなど)を志望している人であれば詳細に聞かれることもありますが、一般的にそこまで深掘りされません。最も深掘りされるのは、間違いなく「実務経験」です。

【9割の人が知らない】<br />「自己分析」が、終わりなき「自分探し」になる理由

自己分析で目指すべきゴールは「○○力」

「実務経験」は深掘りされる可能性が高いですし、自分でも意外と忘れていることが多いので、思いつく限り出し切ってみましょう。その中で、次の条件に該当するものは、書類や面接で使えるネタになるので要チェックです。

●ネタになる使える実務経験
・志望企業の募集条件に沿ったもの
・自ら課題を設定&行動したもの
・客観的に伝えられる成果が出たもの
(なぜこれらの実務経験が重要になるかは、本書P299以降「応募」編で詳細に解説します)

サラタメ:最終的には、これらの条件に当てはまる実務経験をもとに、「自分の強みは○○力です」とアピールできればOKです。「“○○力”が思いつかない!」という方は、次の例を参考にしてみてください。

〈「○○力」の例〉
問題解決力系
 課題発見力、論理的思考力、計画実行力、計画策定力、トラブル対応力、継続力、情報収集力、情報分析力など

コミュニケーション力系
 交渉力、プレゼン力、営業力、提案力、傾聴力、新規開拓力、関係構築力、読解力など

チームワーク系
 リーダーシップ、フォロワーシップ、協調性、共感力、主体性、チームマネジメント力など

その他
 創造性、デザインセンス、成長意欲、企画提案力、タフさ、異文化理解力、人材育成力、指導力、人的ネットワーク(人脈)、マーケティング力など

(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)

〈まとめ〉

・自己分析には時間をかけすぎない

・「can」と「want」のうち「can」に集中

・「can」の中でも「実務経験」に絞ってOK

・「実務経験」から自分の強みを見つけ出そう