投資初心者ほど「GAFAM」を買うべし!

コロナ禍の時代が長く続き、世の中では「投資ブーム」が起こっているそうです。確かに日本の経済はいつになっても良くならないし、会社のお給料もなかなか増えないし、「老後2000万円問題」とやらも気になるし、今のうちに何かはじめなきゃ、と思っている人は多いはず。でもじゃあ、一体何からはじめればいいのか? すぐにはわかりませんよね。知識もないのに飛び込んで、だまされるのも嫌だし…。そんなあなたに頼もしい助っ人が現れました。「セカニチ」のハンドルネームで活躍中の実業家・南 祐貴さんです。初の著書である『世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ』(ダイヤモンド社)で、誰にでもできる最も簡単で最も安全確実な投資法を説き、話題を集めています。彼が説く、世界一「安全確実」にお金持ちになる方法とは?(イラスト/ゆん)

GAFAM株はいくらあれば買えるのか?

GAFAM(Google,Apple,Facebook,Amazon,Microsoft)の株は、意外と買いやすい金額です。Appleなら約2万円、Microsoftなら約3.5万円です。あなたが10万円のiPhoneを使っているならば1株2万円のApple株を検討されると良いと思います。GAFAMの中で最も単価が大きいAmazonですら37万円です(2022年3月、Amazonは1対20の株式分割を発表。本書は株式分割前の株価を記載しています)。

実は…あなたの身の回りはGAFAMだらけ。iPhoneを使って、Googleで検索。スキマ時間にはInstagramを見て、買い物はAmazonでする。仕事にはWord/Excelを活用。私たちが毎日必ず触っている存在なのです。

◎Google(Alphabetに社名変更):気になるお店があった時、検索しますよね。皆さまが無意識に使っているGoogleです。実はYouTubeもGoogleが手掛けているサービス。その他にもGmail、Googleカレンダー、Googleマップ、Googleドライブなど。私が記事を書く時はいつもGoogleドキュメントを使っており、このサービスがなかったら本書も出版できませんでした。これら全てのサービスを我々は無料で使うことができています。

全て無料なのに、どうやって儲けているのでしょうか? それは…広告収入です。検索後に上位表示されているいくつかのサイトは裏側で広告費を払った企業です。これをリスティング広告と言います。YouTubeも動画の視聴時に広告が挟まれます。実はGoogleは広告ビジネスの会社なのです。また、スマホの頭脳・Androidを提供しているのもGoogleです。

◎Apple:多くの方がiPhoneを使っていると思います。私たちが毎日触れている、iPhone・iPad・MacBookなどを製造・販売しています。ここ5年でiPhoneの値段は上がり続けていますが、世界中の熱狂的Appleファンは値段がいくらになろうとiPhoneを使い続けます。今後も値上がりが続くでしょう。iCloudでガッチリつかまれているので、他のスマホには変えられません。私も2010年にiPhone 3GSにしてから13年目になりました。

◎Facebook(Metaに社名変更):「もう時代遅れのアプリじゃないの…?」と思ったそこのあなた。実はInstagramもFacebookが運営しています。電車内や家にいて暇な時、ついInstagramストーリーズを開いてしまいますよね。皆さまがInstagramストーリーズを見るたびに広告の枠が売れてFB社の利益となります。ちなみにFB社は2012年に社員13名のInstagramの開発会社を810億円で買収しました。「社員13人なのに高すぎる買収だ」と当時は批判されましたが、現在では500倍以上の企業価値になっているでしょう。創業者ザッカーバーグの投資は大成功したのです。

◎Amazon:おうち時間が増えたことで、Amazonでの買い物も増えましたよね? Amazonにはもう1つ大きな柱があります。それはクラウドでのサーバー提供(AWS)です。Webサイトにアクセスする時、その裏側は実はAmazonだった、なんてこともよくあります。AWSという道路があるから、私たちは好きなWebサイトにスムーズに訪問できるのですね。交通量に合わせて道路の幅が自動的に広がったり縮んだりするので、渋滞も発生しないし、企業側はムダなサーバー維持費を削減できます。

Amazonの歴史をご存じですか? サービス開始直後はほぼ文字だけの簡素なサイトで、現在とは別物でした。1997年5月15日の上場から何年も赤字続きだったAmazon。上場当時の株価は約2ドルでした。ちなみにIPOの1週間後に安値で約1.3ドルを付けました(株式分割考慮後の数字)。

大変貌を遂げた現在は、約3400ドル。たった25年で1700倍になりました。あなたも小学生の時にお年玉10万円でAmazon株を買っていれば、25年後の今ごろ1億7000万円をGETできていたのです。もしタイムマシンがあれば…。

CEOのジェフ・ベゾスは「私たちは世界でNo.1を取るために投資をし続けるからずっと赤字。長期的視点で見守ってほしい。」と言い続けており、1997年の頃は約2ドルでも「Amazonの企業価値は過大評価されている」と酷評されていました。なぜなら上場時は無名だし、創業たった3年の会社で、しかも赤字続きですからね…。赤字の理由は、Amazonの本業で利益が出たとしても短絡的に株主に還元せず、未来を見据えて新しい事業の創造にお金を投資したからです。事業投資を続けたからこそ、いま現在、PrimeやKindleやAlexaがあったりと、サービスの幅が広がっています。儲かったお金を事業に再投資をし続けたということはつまり、ここでも複利が効いています。

まさかAmazonが黒字になるとは誰も想像できませんでした。そしてたった25年間で時価総額0.12兆円から現在は約200兆円にぶっ飛びました。まさに複利の威力です。

私がAmazon株を買ったのは株価2000ドルのときです。株価が1000ドル→1500ドルと上がっていくのを目の当たりにしていたので、当時は「2000ドルは高すぎかな?」と思いながら買いました。結果、私が全く予想できないペースで株価は上がっています。

2022年の現在から見れば25年前のAmazon株が2ドルは安すぎる、というのは誰でもわかります。しかし、1997年当時は「高すぎる」と投資家たちから批判されていたのです。世界最高のプロの投資家たちでも未来は予測不可能なのです。もしかしたら、25年後の未来の2047年から見れば現在の「Amazon株が3400ドルは安すぎる」と言われているかもしれません。

上がり続けるAmazon株。相場の格言【最高値更新は買い】。過去に戻れるタイムマシンは存在しません。

◎Microsoft:仕事には欠かせない存在です。このような事業を行っています。
・Windows:PCの頭脳(OS)で世界No.1シェア
・Word/Excel/PowerPoint/Office365
・Surface(セカニチ愛用のPC)
・Azure(クラウド・サービス。皆さまがWebサイトに訪問する時、裏側ではMicrosoft Azureが使われているかも?)

ちなみにGAFAMの中で私の一番の推しはMicrosoftです。なぜならクラウド分野での飛躍が期待されるからです。クラウドは世界中に超一流のセキュリティ体制を作る必要があるため、他社の参入障壁が非常に高く簡単にマネされることはありません。

南 祐貴(みなみゆうき・セカニチ)
投資初心者ほど「GAFAM」を買うべし!

Koru-workers株式会社 代表取締役。
1989年東京都調布市生まれ。2012年に大手広告代理店に入社、約6年勤めて、自由になるため退職・起業。クラウドファンディングなどで資金を集めて高輪ゲートウェイ駅近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。生放送コミュニティ・オンライン学習サービスの「Schoo」では、国内最大級6200本の授業から「ベスト授業&ベスト先生」の2冠に輝く。本書が初の著書。各SNSで毎日情報発信。インスタグラムのフォロワーは2万人以上。『世界一面白くてお金になる経済講座』が初の著書。