投資で大損する人の共通点

コロナ禍の時代が長く続き、世の中では「投資ブーム」が起こっているそうです。確かに日本の経済はいつになっても良くならないし、会社のお給料もなかなか増えないし、「老後2000万円問題」とやらも気になるし、今のうちに何かはじめなきゃ、と思っている人は多いはず。でもじゃあ、一体何からはじめればいいのか? すぐにはわかりませんよね。知識もないのに飛び込んで、だまされるのも嫌だし…。そんなあなたに頼もしい助っ人が現れました。「セカニチ」のハンドルネームで活躍中の実業家・南 祐貴さんです。初の著書である『世界一面白くてお金になる経済講座 知識ゼロからはじめる投資のコツ』(ダイヤモンド社)で、誰にでもできる最も簡単で最も安全確実な投資法を説き、話題を集めています。彼が説く、世界一「安全確実」にお金持ちになる方法とは?(イラスト/ゆん)

大損をして初めて気付く。失った時間は返ってこない

実は私は投資に失敗して大損したことがあります。2016年1月の中国バブル崩壊でたった1ヶ月で700万円の損失を出しました。2015年には多額の利益を出しており「自分は投資の天才だ」と勘違いをしておりました。私は調子に乗っていました。勝っていた頃は、市場が開く朝9:00ぴったりの瞬間が楽しみでスマホに張り付いていました。ウキウキしながら株価チャートを見ていた私の顔はまさに欲まみれのサルだったことでしょう。片時もスマホを肌身離さず、トイレでも常に株価をチェックしていました。しかし、ある日突然、株価暴落を目の当たりにしたのです。手取り年収700万円のサラリーマン5年目(26歳)がたった1ケ月で-700万円という巨額の損失をくらいました。完全に人生終了、本気で《死》を感じました。

しかし人生のドン底に落ちてもそこから行動を続けていれば、必ずそのお金は取り返せます。行動したことによって、コツコツ投資がいかに優れているか・税金について理解しないとお金持ちになれないこと・ローンの威力などを身をもって実感したのです。毎日必死になって情報を集めて、「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」の情報発信をしているのも、この死にかけた経験があったからです。

もしあなたが何も行動せずにダラダラと時間の浪費をしていると、その時間は二度と返ってきません。人生、過去には戻れません。

「一流の投資家」と「普通の投資家」の間にある最も大きな違いは何だと思いますか? それは、自分は天才ではないと自覚をすることです。

本当に成功している投資家や起業家は必ず大損を食らった経験があります。数百万円を失って初めて目が覚めて、投資の本質に気付きます。もし「大損をしたことなんてない」と豪語している自称投資家があなたの目の前に現れたら、その人は確実に詐欺師です。

人類が投資で失敗するときの共通点は何だと思いますか? それはサルになって欲を出した瞬間です。私が焦って株の注文ボタンを押してしまいそうな時、自分に言い聞かせる特別な言葉があります。

「紳士は決して走らない」です。A gentleman will walk but never run. 

自分がサル化しそうな時、目覚めさせてくれる魔法の言葉です。そして嫌な予感がした時はだいたい当たって数カ月後に株価は暴落します。

確実にお金持ちになりたければ、どんなときもgentleであり続けよう。投資で成功する人は相場への敬意を常に忘れません。たくさんの失敗と大損を経て、私は自分が天才ではないと自覚をしました。

南 祐貴(みなみゆうき・セカニチ)
投資で大損する人の共通点

Koru-workers株式会社 代表取締役。
1989年東京都調布市生まれ。2012年に大手広告代理店に入社、約6年勤めて、自由になるため退職・起業。クラウドファンディングなどで資金を集めて高輪ゲートウェイ駅近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。生放送コミュニティ・オンライン学習サービスの「Schoo」では、国内最大級6200本の授業から「ベスト授業&ベスト先生」の2冠に輝く。本書が初の著書。各SNSで毎日情報発信。インスタグラムのフォロワーは2万人以上。『世界一面白くてお金になる経済講座』が初の著書。