升野(ますの)伸子校長
2026年度、升野(ますの)伸子・新校長を迎えた昭和女子大附属。国立・私立中高での教員経験が豊富な升野校長だが「本校は、大学との教育・研究交流機会に恵まれ、施設も共用できるなど、非常にリソースに恵まれている」と同校の第一印象を語る。「教育プログラムも大変充実していますし、この環境で学校づくりに携われることをうれしく思います」とほほ笑む。
教育プログラムの核となるのは、16年度から導入されている独自カリキュラム「SHOWA NEXT」。中1時点から「本科」「グローバル」「スーパーサイエンス」の3コースでクラス分けするのが特徴だ。
本科コースは文系・理系どちらの力も底上げしていくことを目標に、英語の少人数授業、特別授業などを行って地力を鍛える。探究活動や研修も豊富だ。
グローバルコースは、中学で英語力を強化し、高1で全員がカナダに10カ月間留学する。英語で他教科を学ぶイマージョン教育や取り出し授業なども行う。
スーパーサイエンスコースは理・数の演習時間を多く取る。昭和医科大学と連携した医療関連の授業や、英語での理科実験といった特徴的な授業を導入している。
26年春の実績では、本科から東大や一橋大といった最難関大学の合格者を出した。また、グローバルコース以外の2コースからも、海外大学合格者が出ている。スーパーサイエンスコースから美大に進んだり、グローバルコースから国際系以外の学部に進んだりする例も珍しくなく、生徒たちはコースの枠組みにとらわれることなく進路を選択している。
学習への前向きな姿勢が
思考力や探究心を生む
カリキュラムの充実ぶりが大学合格実績に反映され、勢いに乗る同校。今後、升野校長が取り組んでいきたいのは、「生徒たちの内側から“知りたい”“やってみたい”といった思いを引き出し、それをじっくり育てていくこと」だという。
「長年、教育の現場にいますが、成長の過程で重要なのは、やはり生徒自身の主体性です。充実したプログラムを活用してもらうためにも、まずは『授業が楽しい、もっと知りたい』と思ってもらいたい。それを発展させ、自分なりの目標を見いだせれば、主体的に学び、考えて行動できるようになります。その最初の段階でつまずかないよう、特に中学生のサポートを強化したいと思っています」
具体的な取り組みとして「生徒一人一人をよく観察して適切な課題を与えたり、失敗したら、それを次の挑戦につなげられるようモチベートしたりすること」を挙げる。もちろん、すでに取り組んできていることではあるが、改めて意識していく方針だ。
「創立者は、良妻賢母が主流の大正時代にあって、世の中を切り開いていく女性の育成を第一に目指しました。倦(う)まず弛(たゆ)まず、学びに取り組んでいける生徒を、これからも育てていきたいと考えます」(升野校長)
