海外大合格6年連続60校超
今までに15人以上が実進学

 挑戦する生徒の増加は、終業式での表彰にも表れている。英検・漢検の高得点、外部コンクールの受賞、探究学習の成果と、表彰の中身は多岐にわたり、時には1時間前後かかる場合もある。

「自分で頑張ってきたことが、みんなの前で認められる。それがまた次の挑戦につながる」と安達校長は語る。

終業式のたびに数十人が壇上へ上がり表彰を受ける。次の挑戦への原動力になっている

 3プログラムの導入後、生徒が教室の外で学ぶ機会は大きく増えた。IPでは麻布大学や順天堂大学など4大学と結んだ連携を活用し、夏休みに麻布大学で牛の心音を確認したり、電子顕微鏡を用いた実習に取り組んだりしている。春には鳥取県で実施された鳥獣害対策の現場を訪ねて、わなの仕組みや食肉処理の工程も見学した。

麻布大学で牛の心音を聞く校外授業。大学・企業と連携し、社会とつながる学びを重ねている

 GPでは、英語ネイティブ教員がホームルームから個人面談まで担当し、英語が生活に溶け込む環境を整えている。海外大学への出願を入学当初から視野に入れ、大使館訪問や東南アジアでの研修を通じて進路の可能性を広げる。海外大学の合格は6年連続60校以上。25年度は4人が実進学し、マレーシアとフィリピンの大学へ旅立った。

 VPでは、長崎・佐世保での平和学習など、社会や地域の課題に向き合う学びを重ねる。校外授業も宿泊研修も行き先はプログラムごとに異なり、それぞれの問いに沿った形で外の世界とつながっている。

一歩引いていた生徒が
自ら前へ出始める

 もともと同校には、前に出るよりも、一歩引くタイプの生徒が少なくないという。しかし、校内外でさまざまな経験を重ねるうちに、姿勢や目線に変化が生まれてきた。

「以前は教員が『これをやりなさい』『ここまでやらなければいけない』と指示する場面も多かったと思います。今は、さまざまなことに挑戦し、自分の頑張りを認めてもらったり、友人の頑張りを認め合ったりする中で、生徒の姿勢と目線が変わってきたと感じます」と安達校長。

 外部イベントへの参加も増えている。複数の私立女子校が女子校の魅力を発信するイベントでは、生徒が運営に関わる機会も生まれている。外部の進学相談会で学校紹介のプレゼンテーションを任された高1と中2の生徒は、午前の発表に満足せず、午後の発表までの間に2人で内容を練り直し、最終的に来場者を驚かせるレベルまで高めた。

「取り組むプロセスや姿勢の変化が、いろいろな場面で見えてくるようになりました。私たちが『この子には無理だ』とレッテルを貼って決め付けてはいけない。機会をつくれば、生徒は思っている以上に動きだします。今の時代には、最善解を求める力が必要です。気付いて、動いて、失敗して、成功する。その繰り返しの中で学力も育っていく」と安達校長は語る。

 北豊島の「生徒が主語」の学びは、生徒が自分の可能性に気付き、自ら未来へ踏み出すための土台となっている。

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