「生徒たちには『志ある学びが未来を変える』という言葉を繰り返し伝えている。受験のためだけに学ぶのではなく、学ぶことは人生を切り開く力になるのだと理解してもらいたいのです」と、松尾校長は語る。
今後は、キャリア教育や日々の授業力の向上などによって、生徒一人一人が志を見つけるサポートをしていく考えだ。「多くの生徒が志ある学びと向き合えば、進学実績を追求しなくても、結果は後から付いてくる」。それが、松尾校長の長年の経験からの実感だ。
仲間と一緒に成長
行事の拡充も予定
新校長のカラーを打ち出しつつ、前身である東京女子学園の教育理念「人の中なる人となれ」の精神を継承する。
「この言葉は、他者と関わる中で自分を磨き、周りを笑顔にできる人であれ、という意味だと解釈しています。学校とは仲間と共に挑み、悩み、支え合いながら、人としての土台を築いていく場です。長く教育活動に携わってきた中で確信しているのは、真に結果を出す学校とは個々に伸びるというより、仲間と結束して一緒に伸びていく“集団としての力”が強い。本校もそうありたいと考えています」(松尾校長)
そのために、松尾校長が重視するのは「挨拶」「笑顔」「頷き」「返事」「拍手」の5点だ。まず、挨拶はコミュニケーションの基本であり、人を安心させる笑顔、相手の話を聞いていることを示す頷き、それにきちんと返事をすることは、コミュニケーションを円滑化する上で不可欠。日々の教育活動を通して、これらを徹底していくという。
また、拍手は相手の存在を認めていることを意味し、相手を鼓舞する効果も持つ。
「自分の発言に対して拍手があれば、その人は自信を持つことができるでしょう。私自身、小さなことでも拍手することを習慣付けています」と、松尾校長。今後は、みんなで拍手をして、仲間を鼓舞し合う場面が増えるような行事を拡充する構想を持っていると語る。
「仲間との絆が深まれば、愛校心も育つ。それは学校全体の活気となって、学校見学に来てくれる受験生にも伝わるでしょう。芝国際はすでに多くの魅力を持った学校ですが、ここに生徒たちの活気と挑戦する文化が根付けば、本校の教育力はさらに磨かれ、結果として学校の評価や進学校としての位置付けも高まっていくと考えています」(松尾校長)
