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米国でのWBC視聴率、わずか2%!? 大会への温度差が生んだ「特別ルール」への違和感

――投手への制限規則は、MLB至上主義の産物?

相沢光一 [スポーツライター]
【第48回】 2009年3月17日
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 ワールドベースボールクラシック(WBC)の第2ラウンドが始まり、日本は強敵のキューバに6-0で快勝した。

 対戦前は悲観的な材料ばかりが報道された。

 キューバは、WBCが始まるまでの野球世界一決定戦「IBAFワールドカップ」で37回中25回も優勝している強豪。今大会の第1ラウンドB組でも、3戦3勝して勝ち上がってきた。その3試合で打ったホームランは11本。たたき出した得点はなんと29点だ。しかも先発には、最速164キロのストレートを持つ怪物左腕チャップマンを立ててきた。

 一方、日本は第1ラウンドA組を2勝1敗で2位通過。第2戦では韓国から14点を奪ったものの、同じ韓国との第3戦は打線がつながらず完封負け。3試合で放ったホームランも3本に過ぎない。打撃が本調子ではないうえに、先発の松坂はWBCルールの登板間隔制限と所属するレッドソックスの意向で練習試合での調整登板ができず、登板間隔が中8日にもなった。投げ込んで調子を上げるタイプの松坂にはつらい状況である。これでは確かに悲観的にならざるを得ない。

 だが、04年のアテネオリンピックと06年WBCのキューバ戦に登板し、2戦とも勝利投手になっている松坂はキューバ打線の抑え方を心得ており、キレの良い変化球を効果的に使って6回を5安打無失点の好投を見せた。また、打線も制球が定まらないチャップマンの弱点を衝いて攻略。クリーンヒットこそ少なかったが、つなぎの打撃で6点を奪った。不利を予想されても、こんな試合ができるのだから野球は面白い。

WBCの特別ルール
投手に課せられた制限

 とりあえず今回は松坂が好投を見せたから良かったものの、もし打ちこまれていたら、WBCの「特別ルール」が物議をかもしたはずだ。それは、投手の「投球数制限」と「登板間隔制限」である。

 WBCにおける、投手に対する主な制限をここであげておこう。

■投手の1試合あたりの投球数制限
第1ラウンド=70球
第2ラウンド=85球
準決勝・決勝=100球
(制限投球数を迎えても、対戦打者の打席が終了するまで投球することはできる)

■登板間隔制限
50球以上投げたら中4日、30球以上・50球未満と30球未満でも連投した場合は中1日空けなければ登板することができない。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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