おととい(4月19日)、日本プレスセンターにおいて、「記者会見・記者室の完全開放を求める会」が開催された。
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 フリーランスのジャーナリストら約70人を「呼びかけ人」として、政府・公的機関の記者会見を開放するための大きな声がようやくひとつにまとまって出された。翌日の朝日新聞は次のように報じている。

〈雑誌やフリーランスなどの記者ら70人が呼びかけ人となっている「記者会見・記者室の完全開放を求める会」(代表世話人=野中章弘・アジアプレス・ インターナショナル代表)は19日、東京都千代田区の日本記者クラブで会見を開き、新聞・テレビ各社に記者会見のオープン化などを求めるアピール文を発表した。

 求めているのは、報道や情報発信の目的を持つ団体・個人について(1)質問の制限などの条件を一切設けずに記者会見への参加を開放すること(2)記者室 の利用を開放すること(3)資料の提供や各種の懇談、裁判取材での記者席確保など、記者クラブが享受している取材機会について同様に保証すること――の3点。

 日本新聞協会は2002年、「記者クラブ構成員や会見出席者は、公権力監視や情報公開を求める役割がある」とした上で、記者会見の参加者をクラブ員に限定するのは「適当ではない」とし、記者室の利用を「記者クラブ加盟社のみが使う理由はない」との見解を発表している。

 呼びかけ人の一人でジャーナリストの高田昌幸さんは会見で「議論ではなく活動を起こす段階だ。新聞協会の見解をきちんと実現してほしい」と語った〉(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0419/TKY201004190314.html

 仮に世界中の人々がこの記事を読んだら、どう思うであろうか。

 自他ともに、世界の先進国だと認める日本だが、まさかこの程度の情報公開も、国民の知る権利も認められていないと知って、きっと驚愕するに違いない。

 だが、現実はこの記事の通りである。ジャーナリストたちがわざわざ集まって、当然の主張を述べたのも、世界中で当然に行われていることが、日本においてはまったく為されていないからに他ならない。

 ようやく日本最大のタブーが国民に伝わり始めたことは喜ばしい限りであるが、一方でこれまでの海外での評価を知れば恥ずかしいこと限りない。