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山崎元のマネー経済の歩き方

インデックス投資の普及に何が必要か

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第128回】 2010年5月17日
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 わが国で現在販売されている金融商品を見ると、リスクを取る商品は、インデックス・ファンドを選ぶしかない。運用会社が直接投資家に販売する独立系の直販投信にも期待したが、今のところ、これは魅力的だと思えるものがない。いかなるお題目を唱えようと、信託報酬が年率1%を超えるような商品では興ざめだ。

 インデックス・ファンドは、低い信託報酬とノーロード販売(販売時の手数料ゼロ)で先行していた住信アセットマネジメントを追って、三菱UFJ投信がeMAXISシリーズを出し、さらに中央三井アセットマネジメントがCMAMシリーズを出して、それぞれライバルよりも信託報酬を少しずつ下げる競争が始まっている。また、東京証券取引所にも先進国株式のMSCI‐KOKUSAI、新興国株式のMSCIエマージングに連動することを目指すETF(上場型投資信託)が登場するなど、まだまだ改善の余地はあるが、商品は充実しつつある。

 ここで、インデックス投資をもっともり立てることができると、商品がさらに改善することが期待できるだろうし、ひいては、アクティブ・ファンドも投資が検討できる程度の手数料率に商品を改善する契機にもなりそうなのだが、残念ながらインデックス投資はまだ、ブームになっていない。

 理由としては、まず近年、世界の株価が下落して儲かっている投資家がまだ少ないことが挙げられる。これは、ビジネス的な努力だけでは克服できない要因だが、これからさらに相場が回復したときにインデックス投資を普及できるような準備が必要だろう。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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