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“ラジオ離れ”に歯止めはかかるか?
パソコンで地上波ラジオが聴ける「radiko.jp」

三浦一紀
【第90回】 2010年5月18日
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rajiko.jpにアクセスして「listen now!」のアイコンをクリックすれば、ラジオ放送が楽しめる。今後、他のラジオ局も参加する可能性がある。

 近年、ラジオ離れが進んでいる。特に都市部に高層建築が増えたことでラジオ受信が困難な環境が増えたこと、また若年層がラジオ以外のメディア(テレビのワンセグ放送、インターネットなど)を視聴する時間が増えたことなどが、理由として挙げられる。

 そこで関東・関西地区のAM/FM/短波ラジオの計13局が、インターネットでサイマル放送を行なう「IPサイマルラジオ」の実用化試験を3月15日より開始。それが「radiko.jp」だ。

 参加しているのは、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオ日経、InterFM、TOKYO FM、J-WAVEの関東7局と、ABCラジオ、MBSラジオ、ラジオ大阪 OBC、FM COCOLO、FM802、FM OSAKAの関西7局の、合計13局となっている。

 これまでもポッドキャストやiPhoneアプリで、ラジオ局が番組を配信することはあったが、インターネット独自の番組であったり、CMや曲がカットされていたりすることがほとんどであった。

 しかし、今回のIPサイマルラジオは、通常のラジオ放送をそのままインターネットで配信。曲やCMも丸ごと流れるのだ。

 ただしこの配信には、JASRACや広告クライアントなどの許可が必要となる。これらの難しい問題をクリアした上で、完全サイマル放送を実現している。

 ラジオの聴取は簡単だ。radiko.jpにアクセスし、ページ内にある「listen now!」のアイコンをクリックすれば、別ウィンドウが開いて放送が流れる。このウィンドウで他のラジオ局を選ぶことも可能だ。

 気になる音質だが、AMラジオに関してはラジオで聴くよりもクリア。FMラジオに関しても全く違和感がない。音が途切れるということもなく、快適に聴取できる。

 なお、今回の試験放送では、関東地区(東京、千葉、神奈川、埼玉)、関西地区(大阪、京都、兵庫、奈良)のみ聴取可能となっている。これは、ラジオ放送がもともと地域限定で放送されることを前提としており、その慣習に従っているためだ。

 今回の試験放送は、8月31日までの予定。その後本放送に移行することになっている。「ラジオが聴きたいが、自宅や会社などではラジオの電波を受信しづらく、聴くのを諦めていた」という人は、意外と多い。これにより、再びラジオ人気が復活するということも考えられるだろう。

 実は筆者も心待ちにしていた1人。放送開始の3月15日より若干早い、3月14日の午後10時頃から配信が開始されるという情報をキャッチし、いち早くアクセスをして楽しんだ。

 しかし、その情報を聞きつけた人が増えアクセスが殺到。一時的にrajiko.jpのサイトに繋がらなくなるという事態に陥った。このことからも、まだまだラジオというメディアを望んでいる人は多いということがわかる。

 また災害時には、情報入手手段としてラジオが最も適していると言われる。これを機に、ラジオの魅力を再認識し、携帯ラジオを1台、自宅に用意しておくといいだろう。

(三浦一紀)


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