先日、3連休を利用して北京に出張してきた。今後増加するであろう日中間での投資案件、事業提携、M&A案件のアドバイザリー業務の立ち上げを日本側で手伝うこととなり、そのためのフィールドワークや中国側パートナーとの顔合わせやスキームの詰めなどが目的であった。
土曜日の午後の大学院の授業後そのまま成田空港に向かい夜の便で北京入りし、火曜日の昼の便で戻り、そのまままた大学院に直行し夜の授業を受けると、授業を休むことなく出張が可能である。北京という近距離出張ゆえに可能なスケジュールなのだが、日曜日の夜から月曜日の夜にかけて5~6件のミーティングをこなすことができ、実りある情報交換、商談の数々であった。
北京の書店では
ビジネス書が大人気
滞在中の日曜日に街中を散策した際、王府井という北京の銀座のような場所にある大型書店に立ち寄ってみてびっくりしたことがある。
書店にとって1階は最も本が売れる場所だが、その1階には日本の書店で見かける一般雑誌のコーナーはなく、ベストセラーとビジネス書が占めていた。そしてそれらビジネス書の前で多くの人が本を吟味しているのだ。
日本でも丸の内にある丸善だと1階はほぼビジネス書関連で埋め尽くされているが、王府井が銀座と同等であると考えると、日曜日の銀座の大型書店の1階にビジネス書がずらりと並び、そこで多くの人が本を探しているというのは想像しにくい。
並んでいたビジネス書を見てみると、
「アメリカドルの崩壊」
「中国元がアメリカドルにとって代わる」
「世界金融危機」
「サブプライム危機」
といったタイトルの本が並んでおり、凋落する世界経済や金融市場に対する関心の高さと、その中での中国の立ち位置の変化への関心が高いことが印象的であった。世界や海外への興味の度合いが、日本よりも高いのではないかと書籍を見る限りは思われた。