人には「お役目」があると気づけば、
嫉妬は遠のく
あの人はいいなあという憧れがいつか、「なぜあいつが」という負のエネルギーに変わることがあります。これが嫉妬であり、嫉妬は相対感、つまり他者と比べることで生まれます。
お金、容姿、地位・立場、実績、家族、恋人、キャリア、人望など、嫉妬にはさまざまなものがあり、その強さも大きかったり小さかったりします。いずれにせよ、劣等感を勝手に感じ、自分を信頼していない状態です。
そこで、自分が劣等感を抱く理由、嫉妬する理由を、少し考えてみましょう。
なぜ腹が立つのか?
なぜ執拗に避けるのか?
なぜ陰口を言いたくなるのか?
自分の中にある淀んだ感情に注目し、その感情の構成要素を分解してみるのです。
例えば成功者と言われ、メディアにもしばしば登場する起業家がいるとします。実家は資産家で容姿も整い、有名大学を卒業し、大手企業を経て独立・起業、会社は上場を果たし、といった人物を目の当たりにして嫉妬する人は多いでしょう。嫉妬の要素は家庭環境、容姿のコンプレックス、学歴コンプレックス、大手企業への就職、独立起業、上場という絵に描いたような成功者といったあたりでしょうが、人は人、自分は自分です。
私たちがこの世に生まれてきたのは「個として学ぶ」ためであり、これが人は人、自分は自分です。成功者と呼ばれる人にも、それをテレビで見る人にも、違うお役目があります。自分のお役目に気づき、お役目をまっとうすることが唯一の使命です。
誰かに対して劣等感を感じるのではなく、今の自分をよくチェックしてください。
仕事は楽しいのか、恋愛は楽しいのか、親や子や友人と一緒にいて楽しいのか。
もし楽しいと感じないなら、どうすれば楽しくなるかを想像してみてください。
今の自分が楽しければ、誰かに嫉妬することもなくなり、相対感は自然と消えるのではないでしょうか。
過去を後悔する時間があるなら、これからの生活をイメージしてください。
誰かにSNSで「いいね!」するのと同じように、もっと自分に「いいね!」できるはずです。