ついで、「社会人になってからの友人」は0.193、「同じ職場の学びの仲間」も0.193、「異なる部署の仕事仲間」は0.183、「学生時代の友人」は0.156と、いずれも高くありません。

 同じ職場や会社の人間関係が、新たなキャリアの展開には役に立たなさそうなことは容易に想像できます。やはり、チャンスは外からしかやってこないのでしょう。

 わが身に置き換えてみてください。もし会社の中の人との付き合いしか思い当たらなければ、新たなキャリアを描くことがはなはだ困難な状況にあると考えるべきです。

 もちろん、人間は複数のコミュニティに属することができますから、会社というコミュニティに属していると認識することは決して悪いことではありません。当然のベースでしょう。ただ、その狭い世界だけに閉じこもって、他のコミュニティに一切関わらないまま定年を迎えるとなると、その先のキャリア展望はかなり厳しいということになるわけです。

 では、逆にキャリア展望スコアが高いのはどのようなコミュニティかと見てみると、「ボランティア・NPO」(0.413、所属率は9.2%)、「社外ネットワーク」(0.358、同25.8%)、「スクール・講座・大学」(0.342、同9.7%)、「違う職場の学び仲間」(0.319、同27.9%)、「芸術活動」(0.311、同7.7%)などです。

 キーワードは「社外」「異種」「学び」です。中でもとりわけスコアが高いのがボランティア活動やNPO、ついで大学や各種講座、大学院などの「学び舎」なのです。これらに共通しているのは、「何かを共に真剣に行う仲間である」ということです。仕事も真剣に取り組んでいるでしょうが、それに負けず劣らず真正面から取り組んでこそ、真の仲間ができるわけです。

 変わったところでは芸術活動というのがあります。趣味が高じた真剣な芸術活動が想像されます。音楽、絵画、彫刻、あるいは落語や能なども入るでしょうか。そうした活動で得られる仲間は、これまでとは全く異種の存在でしょう。また、自分が創作したり演じたりするだけでなく、そうした場を取り持つプロデュース業なども含まれそうです。

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人脈を広げる一つの手段は?

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