待ち受ける
巨額投資の必要性
理由は簡単である。今後、何かと資金が入用なことが分かり切っているからだ。
激しさを増す米中の貿易戦争をうまく渡り歩くには、さらなる投資が不可欠だ。これからの中国市場の伸びは魅力的であり、トヨタにも中国事業を強化しないという選択肢はない。もっとも、「だからといってもう一つの巨大市場である米国を無視するわけにはいかない」(トヨタ関係者)のも事実である。米中の覇権争いの真っただ中で中国シフトをあからさまに行えば、米国に過剰な対米投資を迫られかねない危険にさえ直面する。
つまるところ、米中両にらみの投資が必要になるわけだ。
19年3月期の利益を押し下げた新技術の導入コストにしても、世界のテック企業がCASEを切り口にこぞって自動車業界に参入し、新たなサービスを続々展開しようとする中では、そう簡単に下げられそうにない。
実際に、ここ最近のトヨタの研究開発費と設備投資額は右肩上がりに増えている(図参照)。研究開発費に至っては、「4割弱がCASE関連で占められている」(小林副社長)という。付加価値の高い車を造ろうとすればするほど、先立つものが必要になるということだ。
トヨタが仕入れ先とのタフな価格交渉を持ち掛けることは間違いなく、納入業者にとって今期は震える年になりそうだ。




