利益目標は、当初からはトーンダウンしてしまった三越伊勢丹ホールディングス Photo:PIXTA

 「500億円は2022年3月期に達成すべき(営業利益の)目標であり、20年3月期の(営業利益の目標だった)350億円は、経過地点と考えている」――。

 5月8日に19年3月期連結決算を発表した三越伊勢丹ホールディングス(HD)。表のように、売上高は前期比4.7%減の1兆1968億円、営業利益は同19.7%増の292億円だった。当期純利益は135億円で、前期の9億6000万円の最終赤字から黒字転換した。

 だが、手放しでは喜べない。大西洋前社長が実質的なクーデターで追い落された後、17年3月に就任した杉江俊彦社長は、同年11月に公表した中期経営計画で、21年3月期までに営業利益を350億円にする目標を掲げた。その後、コスト削減が順調に進捗しているとして、20年3月期に前倒し達成できると表明した。

 だが蓋を開けてみれば、この5月8日に決算と同時に公表された20年3月期見通しでその目標は、50億円減の300億円に引き下げられていた。

 引き下げに関する杉江社長の説明が、冒頭の発言である。具体的には、伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店と銀座店の「基幹3店」の改装や、デジタル戦略など「先行投資」がかさんだためだと述べた。