
5月8日、決算会見に顔を見せることは珍しい八郷隆弘・ホンダ社長が、決算会場の壇上に立った。
八郷社長が話したスピーチのテーマは、「四輪事業の体質強化」と「電動化の方向性」。とりわけ、ホンダにとって、四輪事業の低収益は最大の懸念事項。八郷社長が陣頭指揮をとって、四輪事業の抜本的構造改革に着手することを宣言したのだ。
八郷社長の一代前の伊東孝紳・前社長が「世界6極体制、2016年度に600万台」という壮大な目標を掲げたのは7年前のこと。八郷社長は、15年には規模を追う600万台目標を撤回していたが、それでも必要以上に地域ニーズへ対応した結果、グレードやオプション装備の組み合わせである「派生」の数が増え過ぎてしまい、生産効率が落ちていた。