カスタマージャーニーの全ての段階で
顧客にとって価値ある体験を提供する

CXMを再定義する

CXMに焦点を合わせた
統合プラットフォーム

──顧客企業のCXMへの取り組みを、アドビは今後どう支援していきますか。

 今年3月に米国・ラスベガスで開催した年次イベント「Adobe Summit」において、CXMの四つの要素を満たすシステム「Adobe Experience Platform」を発表しました。

 これまで、企業が顧客に製品やサービスを提供するために使うシステムは業務プロセスを中心に設計されていました。それに対して、Adobe Experience Platformは顧客に最適なCXの実現を主軸にしています。お客さまは、このプラットフォーム上で自社が持つデータと、さまざまな企業が蓄積した多様なデータを組み合わせて分析し、一人一人の顧客に対する理解を深め、パーソナライズされた施策を的確に実行できるようになります。

 例えば、「スーパーでの購買履歴データから、自動車メーカーが顧客のライフステージの変化を知り、最適な車種をいち早く提案する」といったことが可能になるわけです。

 Adobe Experience Platformはすでに米国で提供を開始しており、今後は日本も含めグローバルに展開していく予定です。

 加えて、高度な知識と経験を有するコンサルティング部隊「Adobe Customer Solutions」により、CXMの実践に伴うお客さまの戦略や組織、プロセスの変革も包括的にご支援します。

──近年はデジタルマーケティング分野の先進企業の買収を進める一方、大手ベンダーとの提携も加速させていますね。

 今、私たちが力を入れているのは、最高のCXを実現する統合プラットフォームの提供と、それに必要なエコシステムの形成です。これを、当社が強みを持つクリエイティブとデータの両輪で推進しており、これまで進めてきた買収や提携もこうした方針に基づいています。

 例えば、米マジェントコマースの買収によって新サービス「Commerce Cloud」が加わり、お客さまは自社のインターネット通販サイト上で統合されたCXを提供することが可能になりました。また、経営統合を完了した米マルケトのソリューションを用いることで、より精緻なデジタルマーケティング活動が行えるようになります。

 一方、マイクロソフトやSAPと進める「Open Data Initiative」では、各社のソリューション間でデータの可搬性を高めるために、共通のデータフォーマットを策定しています。これにより、お客さまは異なるベンダーのソリューションを容易に連携させ、より優れたCXを実現できるようになります。

 私たちにとってのビジネスの成功とは、お客さまの成功です。今後も、アドビ製品を利用するお客さまが最高の成果を得られるよう、全力を尽くします。

今年3月開催の「Adobe Summit」で、CXMの再定義を提唱したアドビのシャンタヌ・ナラヤン会長・社長兼CEO(最高経営責任者)
●問い合わせ先
アドビ システムズ 株式会社 https://www.adobe.com/jp/
TOP