ピート・ブティジェッジ氏(37)は25歳の時、政治経験が比較的浅くて珍しい名前の民主党大統領候補のボランティアとして、アイオワ州ユニオン郡で個別訪問を繰り返した。バラク・オバマ氏の2008年のアイオワ州党員集会での勝利――イリノイ州選出の1期目の連邦上院議員だったオバマ氏のホワイトハウスへの道はこの勝利から始まった――にささやかに貢献してから12年。大統領候補として再びこの地に立ったブティジェッジ氏は、自身と前大統領の共通点をアピールしている。オバマ政権で副大統領を務めたジョー・バイデン氏はオバマ氏のレガシー(遺産)を維持したいと訴え、演説ではしきりにオバマ氏の名前を挙げている。だが民主党の指名獲得を争う上位候補者の中で、オバマ前大統領の選挙スタイルを誰よりも懸命にまねようとしているのはブティジェッジ氏だ。