創造力は日本の長所
他国がそれを認めている
秋田氏は、「日本の大人たちにアドビのクリエイティブツールをもっと活用してほしい」と訴える。というのも、同社が16年に欧米4カ国と日本の成人約5000人を対象に実施した調査の中で、「世界で最もクリエイティブな国と都市」を聞いたところ、「日本」と「東京」という回答が最多を占めたのだ。
「ところが、自らをクリエイティブだと認識している日本人の回答者はわずか13%と、調査実施国の中で最も低い結果となりました。他国がうらやむ創造性を持つ日本人が、自分たちの長所を自覚していないのです」(秋田氏)
ビジネスのさまざまな領域で創造力の重要性が高まる中、日本人はまず自らの強みを自覚し、それを仕事の中で積極的に発揮していくべきということだろう。とはいえ、何から始めれば良いのだろうか。「20年の東京オリンピック・パラリンピックが良いきっかけになります」と秋田氏は話す。
「首都圏の企業では、都心の混雑緩和のためにテレワークが進むでしょう。デジタル文書プラットフォームの『Document Cloud』を含めて、アドビのクラウドサービスを使えば、他社ソフトとの強力な連携機能などを活用して、自宅にいてもスムーズに仕事を進められます」と秋田氏。まずオフィスという制約から解き放たれた環境の中で、自らの創造性を解放してみるのもいいだろう。
バイス プレジデント
マーケティング本部
一方、日本の小学校では20年からプログラミング教育が始まり、22年からは高校でも必修科目となる。授業ではタブレットなどデジタルデバイスの活用が進むはずだ。「プログラミングも重要ですが、子どもたちが社会に出て働く中で、創造性を発揮しながら自分の考えを形にする仕事の重要性が高まっていくでしょう。そのとき、アドビのツールが助けになります」と、自らも3児の母である秋田氏は力を込める。
「わが国では少子高齢化が進み、経済の停滞も危惧されていますが、高い国際競争力を維持していくためには将来を担う子どもたちの創造性や課題解決能力を伸ばしていくことが何よりも大切です」(秋田氏)
同社は、教育機関向けにCreative Cloudを破格のライセンス料金で提供するなど、子どもたちの創造性の育成を強力に支援している。
大人から子どもまでが創造性を解き放つことで、国際社会における日本の存在感をもっとアピールしていきたいものだ。
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アドビ システムズ 株式会社
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