ドナルド・トランプ米大統領はここ数日、専門家のアドバイスに背き、新型コロナウイルスに対抗するため、症状が出ていない人も含め、抗マラリア薬と抗菌薬の双方を服用するよう促し始めた。トランプ氏は週末のブリーフィングで、自身は抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを服用するかも知れないと述べ、医療関係者にも症状の有無にかからず、コロナ患者の治療に当たる前に服用することを検討すべきとの考えを示唆した。州の中には薬局に対し、ヒドロキシクロロキンを販売する前に、コロナの検査で陽性反応が出たことを患者に確認するよう義務づけているところもある。トランプ氏は5日のブリーフィングで、「病院に出入りする医師や看護師、救助隊員なら、事実がしっかり確認される前にも服用すると話している」と述べ、「(あなた方がそれに倣って)何を失うというのか」と問いかけた。トランプ氏の隣でブリーフィングに参加していた米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長とホワイトハウスの新型コロナウイルス作業部会メンバーのデボラ・バークス氏は、ヒドロキシクロロキンの広範な服用を促すトランプ氏の勧告を支持していない。
コロナ対策に抗マラリア薬、トランプ氏が服用を勧告
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