さらに、今も新型コロナウイルスの猛威は止まらず、都市部ばかりではなく全国に広がり続けています。それなのに、「テレワークはやはり効率が悪い」「コミュニケーションが取りづらい」と言って緊急事態宣言前の状態に戻りつつあることは、残念を通り越して怒りすら覚えます。一体、この数カ月何を学んだのでしょうか?

 もちろん、テレワークを導入してみてうまくいく職場もあれば、やはりうまくいかないと思う職場もあるでしょう。どうしても現場に行かなければ仕事にならないような業種や職種もありますが、そうではない仕事の場合には工夫次第でテレワークを有効活用することができるはずです。

部下の顔を見て仕事をしないと
マネジメントができないと思っている上司

 もちろん、会って顔を見て話をして仕事をした方がお互いに多くの情報を吸いあげることができるので、仕事がやりやすいという側面もあるでしょう。でも、今でこそ仕事でも便利に使っているLINEにしても、「仕事で使用するなんてありえない」とか「LINEじゃなくて電話してこい」と思われていた方も多いのではないでしょうか。

 さらに、今から30年以上前の電子メールが出回り始めたころにも、「メールなんかじゃなくて、正式な文書は手紙を書いて郵送で送るのが礼儀だろう」と言われていたわけです。しかし、使い続けているうちにLINEもメールも普通にビジネスコミュニケーションツールとして進化していますし、会わなくてもある程度の情報のやり取りはできます。

 そこにきて、Zoomなどのオンライン会議システムが発達した今、実際に会わなくても意思の疎通はできますし、その特徴を理解すればむしろリアルで会うよりも深い話ができることもあるでしょう。

 それを、「気持ちが伝わらない」とか「コミュニケーションが取りづらい」と言って、それだけの理由で会社に来いというのはナンセンスです。自分自身のオンラインコミュニケーションでの能力の低さ、マネジメント力の無さを露呈しているようなものです。ツールの特性を理解して工夫すれば、大概のことはできますし、できないことがある場合には実際に会う段取りをつければよいのです。

 リアルで会った方がよい仕事かリモートの方がよい仕事なのか、業務の効率性を考えて切り分けし、リモートの方が効率的な仕事は固めて1日テレワークにすればよいだけの話です。もちろん、全部署・全職種一斉にテレワークとはいかなくても、1週間に一度、または何なら月に一度でもテレワークできれば、都市部の満員電車問題は多少緩和されるのではないでしょうか?