米マイクロソフトは宇宙クラウド事業でイーロン・マスク氏の宇宙開発ベンチャー、スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)やルクセンブルクのSESと提携した。アマゾン・ドット・コムとの宇宙事業の顧客を狙ったクラウドコンピューティング競争の新局面が幕を開けた。マイクロソフトは地球低軌道を周回する人工衛星群などを利用し、新サービスへの接続・展開を後押しする。マイクロソフトの取り組みは、20日に正式に立ち上げた官民の宇宙事業をターゲットとしている。3カ月ほど前にはアマゾンのクラウド事業を手掛けるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が宇宙への取り組みを発表している。新型コロナウイルスの流行を背景に企業がクラウドコンピューティングへの移行を加速させる中、クラウド業界のトップを走るアマゾンと2位のマイクロソフトとの競争が激化している。軍や情報機関も多様な宇宙プロジェクトへの支出を拡大している。