これまで何千、何万という親子を見てきた花まる学習会代表の高濱正伸先生が「感動した! これをやればほんとうに算数が好きになって頭が良くなっちゃう!」と絶賛する書籍『たった1日で誰でも開成・灘中の算数入試問題が解けちゃう本』は開成や灘中などの超有名私立中の算数の良問を解説する本なのにもかかわらず「面積の意味」から丁寧に説明した本だ。そんな高濱先生に成績が「伸びる子の親」と「伸びない子の親」の違いを伺いました。(取材・構成/山守麻衣・ダイヤモンド社 淡路勇介)
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Q. 頭のいい子の親に、共通点はありますか?
――高濱先生はこれまで何千、何万という親子を見てこられたと思いますが、頭のいい子の親の特徴ってあったりしますか?
高濱正伸氏(以下、高濱):ありますね。教室に来る子どもだけでなく、送り迎えの親御さんの話し方、面談でのやりとり、家族で来たときの何気ない会話。その家族がどういう会話をしているかを2~3分聞けば、だいたいの「あ、この子伸びるな」ってわかってしまいます。
――そんなにすぐにわかるもんなのですね。違いは何なのですか?
高濱:「家庭の国語力」の差ですね。
――「家庭の国語力」って何ですか?親が昔、国語の成績が良かったとかですか?
高濱:親の学歴とか成績の話ではなく、親が言葉に厳密かどうかなんです。
――言葉に厳密ってどういうことですか?
高濱:言葉遣いにうるさい、ってことですね。たとえば、子どものお迎えに来て、子どもが「今日こんなことがあって楽しかったよ」とお父さんが「この場合は“楽しかった”ではなく、“嬉しかった”でしょ」と訂正する。この親の子は伸びるな、と思いますね。
――間違った使い方をしていたら訂正するってことですね。
高濱:そのお父さんは、言葉にとても厳密に生きている人なんです。曖昧なことを曖昧なまま放っておかない。意識しているかしていないかは別にして、気になっちゃうんですね。その言葉の厳密さが、知らず知らずのうちに子どもに染み込んでいく。毎日の食卓で、テレビを見ながら、車の中で――言葉をていねいに扱う空気の中で子どもが育つ。人間は言葉で思考する生き物ですから、言葉の意味や定義について考えられている子は、思考力が育つんです。
頭の良さは遺伝的な部分もありますから、親が賢ければ子どもも賢い傾向はあります。でも僕が何万もの家庭を見てきて思うのは、それは生まれつきの頭の良さというより、家の中で繰り返されてきた言葉のやりとりの積み重ねだということ。曖昧な言葉を曖昧なままにしない、聞かれたことに答えさせる。その一つひとつは些細なことですが、毎日続くと子どもの頭の使い方そのものが変わってくる。
『たった1日で誰でも開成・灘中の算数入試問題が解けちゃう本』がいいのは、「面積って何?」からやるじゃないですか。そんなドリルないですよ。
『たった1日で誰でも開成・灘中の算数入試問題が解けちゃう本』(菅藤佑太著)P29より
Q. 「家庭の国語力」って言葉遣い以外に現れたりしますか?
――たしかに、開成や灘中の問題を解くのに、面積の意味からはじめる本ってないですよね。ちなみに、「家庭の国語力」って言葉遣い以外で何かありますか?



