米国では感謝祭翌日の「ブラックフライデー」にあたる27日から年末商戦が本格化する。だが今年は、アパレル業界が例年ほど大量の在庫を抱えておらず、消費者にとっては通常より高めの値段で商品を購入することになりそうだ。高級衣料のラルフローレンからカジュアル衣料のアバクロンビー・アンド・フィッチ(アバクロ)まで、アパレル業界は年末商戦に突入するにあたりディスカウントを抑制。多くの在庫を抱えてクリスマス前の値引き合戦に陥っていた従来の慣例から軌道修正している。百貨店や生活必需品以外を扱う米国の小売店は今春、新型コロナウイルス禍を受けたロックダウン(都市封鎖)で、店舗の一時閉鎖に追い込まれた。そのため工場への発注取り消しに追われ、売れ残り品を処分するため大幅な値引きセールを余儀なくされた経緯がある。小売店はこうした教訓から、店舗の営業再開後も在庫管理を徹底している。
今年の米年末商戦セール控えめ、コロナで戦略に変化
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