「英語が通じる、通じない」は”口の形”で決まる!
学校では単語や文法の勉強がメインで、発音を詳しく習いません。そもそも、アルファベットの発音をしっかり習いましたか? アルファベットも、小さな発音の連なりでできています。アルファベットが正しく発音できなければ、単語も正しく発音できません。人間の脳には「発音できない音は聞き取れない」という特性があります。発音ができなければ、文法や単語もどれだけ覚えても、英語でコミュニケーションはとれません。
本連載は、正しい英語発音を最短最速で身につけるノウハウを伝えるものです。著者は、国際ヴォイストレーナーの山下まさよ氏。ビジネスマン、英語講師、客室乗務員の発音を指導し続け、その実績は1万人を超えます。初の単著『英語の声トレ 国際ヴォイストレーナーが教える「やさしい英語発音」』を出版し(2月10日刊行)、「アルファベットの発音の仕方」から「ネイティブに近づく発声テクニック」まで、英語発音のすべてをあますところなく伝えています。

「seeとsheの発音は全然違う」ポイントは“口の形”Photo: Adobe Stock

seeとsheは似ているようで違います!

 seeとsheの発音を同じだと思っていませんか。似ているようでまったく違う「音」なのです。違いを詳しく見ていきましょう。

 seeの発音はアルファベットCと同じです。発音記号は[síː]です。

(1)最初の[s]は、歯の上下をしっかりとつけて口角を上げたまま、息を思いきり吐いてください。下記イラストのような口の形をイメージしてください。

「seeとsheの発音は全然違う」ポイントは“口の形”

 この子音は無声音ですので、息だけが出ていればOKです。

(2)[íː]は、口角をしっかりと上げて、逆三角形の口形を3秒間キープしたまま、「イー」と発音してみましょう。下記イラストのような口の形をイメージしてください。

「seeとsheの発音は全然違う」ポイントは“口の形”

 舌先は下の前歯の裏につけておきます。出だしを強く発音しましょう。

(1)と(2)を続けてやってみましょう。上下の歯を閉じて「スー」と息だけを流してから、勢いをつけて[íː]を強く発音します。

 では続いて、sheの発音を見ていきましょう。