今夏の攻勢でアフガニスタンの3分の1の地域を支配下に収めた反政府武装勢力タリバンは今週、同国北東部のバダフシャーン州を一気に制圧し、山岳地帯にある中国・新疆ウイグル自治区との境界線に達した。
過激派組織アルカイダの影響下にあった新疆のウイグル系武装グループとタリバンの歴史的関係を考えると、タリバンが国境地帯に進出した事実は、以前なら中国政府を警戒させていただろう。しかしタリバンは現在、自分たちのアフガン支配を何とか中国に黙認してもらいたいとの意図から、節を屈して中国の懸念を和らげようとしている。