長谷川 海外のリゾート地も価格上がってます。
佐嶋 僕が物件持っているのはハワイなんですが、ワイキキのホテルタイプのコンドミニアムはさすがに客ゼロというときがありましたけど、今は戻している。コロナ禍で一番価格を上げたのは郊外の一戸建てでした。観光業に携わってた賃借人が失業して退去して9カ月くらい空いていたんですが、今は何とか埋まって。
「でもハワイの中の人口はそんなにないのに、なんでレジデンスに人が入るようになったんですか」という話を現地の人としていたら、なんでも米国本土でベイエリア居住のコンサルタントとかIT企業の人で、そこそこ給料がいい人がリモートワークになって、「どうせリモートなんだからこんなクソ高い家賃のサンフランシスコのGoogle本社の近くに住む必要ないじゃん」って、ハワイに引っ越してきてるんだって。で、昼間はサーフィンとかして自宅で仕事をする人がわーって増えた、って言ってました。
長谷川 分かる。それ、世界的にそうなると思いますよ。1日1時間しか働かないのにこれだけできたっていうのが評価されますしね。社会の構成が変わった。そういう理由でリゾート地の値段が上がっているのは分かりますけど、逆に流出する側の都市の不動産価格はどうなんでしょうか。
「香港からシンガポールに富裕層が流出中
でも香港には中国本土から人が来るから問題ない」
大滝 シンガポールには香港の金持ちが流れているんだって。だからシンガポール不動産の地盤沈下はないって聞きました。
長谷川 香港には中国本土から企業を含めた購入者が来るし。玉突きですね。香港は、今後ますますブロック経済化が進むにつれて、人民元と外貨の交換の場になってゆくと思います。
佐嶋 あと、今コロナで死にかけた日本の旅館に猛烈に中華系の資本が流れているんだって。京都も相当狙われているらしいよ、また。京都の町屋の一区画を中華タウンにしようという計画が立ち上がりそうになって、慌てて止めたところもあるって。中国って富裕層マネーはもう戻ってるんですかね。
長谷川 中国が経済的には立ち直っているのは、企業に政府がファンディングしてくれてつぶさないようにしてるからですよね。米国も同様にコロナ禍の中、格付けが一定以上の企業はつぶさないとかの政策を打ってませんでしたっけ?ここで世界中で大企業の連鎖倒産なんて起きたら、今後10年は経済は回復しないですもんね。
舟形 まだ(※6)テーパリングの話までは出ていないけど既定路線ではありますね。
長谷川 米国は以前レンタカー会社のハーツがつぶれた後はクルーズ船企業もつぶれてないですよね。社債を発行すれば国が買ってくれるので、つぶれてないんです。(※7)ゲームストップとかAMCとかでもつぶれないので、投資家は安心して株が買えるんですね。本当はゲームストップもAMCもここで新たな事業に乗り出すチャンスなんですけどね。ディズニーやアマゾンと提携するとか、詳しくは言えませんが、新たなデジタル事業を始めるとか。
中国も同じようにマネーサプライを増やしたし、寛大な経済対策を行っています。共産党100周年を迎え、現在中国はかなり景気がいいと思う。中国も香港を実質返還されてスタンダートチャータード(銀行)とHSBCと一緒にやるということで(※8)SWIFTコードも取れますから、世界中の外貨との交換には問題がない。つまり、貿易決済に問題がなくなった。中国と米国の経済圏を分けて、つまりブロック化しても構わないぐらいの覚悟でやってるんじゃないかな?だから太平洋の島々の近くに人工島造ったり、外交的には捨て身になってるんでしょうね。逆にブロック経済の方が良い、と思ってるのかもしれない。
――ありがとうございました。



