中国の不動産開発業者が発行した債券を保有する投資家にとって、特に気掛かりな問題は「一体どれだけの借金を実際に抱えているか」だろう。その答えを見つけることは、予想以上に難しいかもしれない。これを最も端的に表しているのが、佳兆業集団控股有限公司(カイサ・グループ・ホールディングス)が先週行った衝撃の発表だ。同社は保証していた理財商品(資産運用商品)に関する支払いを履行できなかったと明らかにし、同社の株・債券は売り込まれた。9月には、経営不安がくすぶる中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)が保証していた理財商品も支払い義務を履行できず、投資家の抗議デモが発生した。不動産開発業者は必ずしもこうした理財商品の直接の発行元ではないが、なお支払いに関して責任を負わなければならない場合がある。ところが、不動産開発業者の財務報告には詳細がほぼ全く記載されていない。
中国不動産絡みの隠れ債務、実態はもっと悲惨
佳兆業集団が保証していた理財商品に関する支払い不履行を受け、投資家はうれしくない現実と向き合いざるを得ない状況に
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