米電子決済サービスのペイパルはいまだに、数年前のインターネット競売大手イーベイとの提携解消の影響をひきずっている。だが、ここに来て米アマゾン・ドット・コムとの新たな関係が築かれた。新型コロナウイルス感染流行を通して大きな成長を遂げたペイパルは、他の大半の決済事業者と同様に、さらなる拡大を目指す中、類似サービスとのより厳しい比較に直面している。電子商取引やその他のデジタル決済・サービスの勢いについていけることを示す必要があるだけでなく、イーベイ分の取扱高の減少を補わなければならない。ペイパル株は決算発表後の9日の取引で10%余り急落した。ペイパルはイーベイの子会社だったが、2015年に分離独立した。イーベイは最近、新たにほかの決済サービスを組み込んでおり、ペイパルの取扱高と売上高成長への逆風が強まっている。イーベイは支払いの選択肢として引き続きペイパルを提供しているものの、現在はオランダのフィンテック企業アディエンを主要な決済処理パートナーとして採用している。