――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  選挙に勝つためには力強い経済が不可欠ということが米国政治の大前提になっている。共和党が2018年の中間選挙を前に巨額の減税に踏み切ったのも、民主党がジョー・バイデン大統領の就任直後に大型景気対策を成立させたのも、これが大きな理由だった。  だが強い経済は、18年の中間選挙で共和党の追い風にはならず、現在の民主党にとっても支援になっていない。雇用や賃金は急速に伸びており、株式市場は最高値を更新している。国民は好条件の職が豊富にあり、家計の状況も堅調だと考えている。