職務充実が職場の活性化をもたらす
これらの要素を満たす仕事だとモチベーションが高くなることが分かっている。こうした仕事では、チャレンジ精神が刺激されて自己設定目標の困難度も高くなり、実際にパフォーマンスも向上すること、さらには、これらの要素を満たす仕事であるほど、社員の満足度やパフォーマンスが高く、欠勤率が低いことも示されている。
このような職務特性を念頭に置いて現状を振り返ることで、職場に活気がないことの理由が分かるはずだ。
活気のある職場では、多くの社員の仕事がこれらの要素のいくつかを満たしているものである。逆に、活気のない職場では、多くの社員の仕事がこれらの要素をほとんど満たしておらず、それが沈滞ムードを醸し出す要因になっている。
五つの要素をすべて十分満たすというのは難しいだろう。まずは、今の職場に特に欠けている要素、あるいはモチベーションの低い社員の仕事にとくに欠けている要素の見当をつけることだ。そこを何とか改善する必要がある。
仕事の与え方を工夫するだけでなく、社員自ら、自分の仕事をモチベーションを高める職務特性に近づけるよう工夫することをうながす教育的働きかけも必要だ。