現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「やる気を出し続ける人」なんているのか?
「やる気」とは一体、何でしょうか。
そんなものは本当に存在するのでしょうか。
「やる気を出そう!」
「気合いでなんとかしよう!」
「頑張ればなんとかなる!」
そういう言葉があります。
それを言っている本人は、果たして「誰も見ていないところ」でもバリバリと働いているのでしょうか。
僕はそうは思いません。
「やる気が大事だ!」と言っている人も、「やる気なんか出さなくていい」と言っている人も、どっちも同じ人間なので、1人のときはダラダラ過ごしていると思っています。
だったら、見えるところだけで「気合いが大事だ!」と言うのは、まったく意味のないことだと思うんですよね。そんなの勝手に頑張ればいいだけですから。
「やる気」が先に起こることはない
言葉によって励ますことでやる気が上がることは、ありません。せいぜい10分くらいでしょうか。
眠くなれば寝たほうがいいですし、集中力も長くは続きません。そのことはさまざまな脳科学の研究が示しています。「やる気が起こるからやる」ではなく、「やっているうちにやる気があるような状態になってくる」という順番が正しいのです。
行動を変えるためにはアメとムチが必要だと言われていますが、それらも一時的な効果しかないと言われています。
別人のように人が変わることはなく、一瞬だけ変化するんです。アメもムチも与え続けないといけないのです。
「やる気」という言葉をやめよう
「やる気」という言葉があるせいで、僕のようにダラダラしている人が悪人のように見えてしまいます。
パッと見で頑張っているような人たちは、「自分たちはやる気があるんだ!」と周りにウソをついているのです。
彼らが「やる気」と表現しているものは、ただの「気持ちがノッてるだけ」なんですよね。「頑張っているように見えている」だけで、実はそんなに長くは続かないし、1人のときはサボったりしています。
ということで、「やる気」という言葉そのものが、勘違いを生むんでしょうね。
だって、目に見えて動き回っている人のほうが、じっと考えている人より努力しているような錯覚がありますから。
なので、下手に頑張りアピールがうまくなることより、静かにじっと頑張れる人になったほうがいいと思いますよ。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。