「ゆるい職場」が
若者の離職を増やす?
「やっぱりそうだと思ったんだよ。そりゃぬるい職場じゃ新人だって面白くないよな。これからは俺が若いときにされたように厳しく育ててやるか」
「ってことは、パワハラになるかもって気を使ってたけど、これからはもっとプレッシャーかけていいってことだよな。嫌がっているフリをして、実は気持ち的にそういう“鬼上司”を求めてるってことだろ」
なんて感じで、昭和生まれの管理職やベテラン社員たちの気をラクにしてくれるような、明るいニュースが飛び込んできた。
『「ゆるい大企業」を去る若手たち。ホワイトすぎて離職?働きやすいのに“不安”な理由』(ビジネスインサイダージャパン22年3月29日)の記事で紹介されている、リクルートワークス研究所が大企業に勤める新入社員らを対象にした就労状況定量調査やヒアリングによれば、今の若者たちは、上司からも叱責されず、長時間労働も強いられないような、いわゆる「ホワイト企業」に勤めていることに強い不安を感じており、それが会社を去っていく要因になっているというのだ。
これは裏を返せば、ちょっと注意をすると「先輩、それってパワハラですよ」なんてのたまう新入社員たちも、心の奥底では「もっときつく叱って!」「時には威圧的な態度でムチャブリをして!」と願っているということだ。