ジョー・バイデン米大統領は前任者より優れた通商政策を行うと約束したのではなかったのか。今や保護主義の最高責任者になるためにドナルド・トランプ氏と競っているように見える。バイデン氏は遊説先のピッツバーグで17日、関税の引き上げをアピールした。バイデン氏は、他でもない全米鉄鋼労組(USW)本部で演説し、中国からの輸入品を取り締まると約束した。ホワイトハウスは声明で、「中国の鉄鋼・アルミニウム産業に対する政策と補助金の結果、(温室効果ガスの)排出量がより多い方法で生産され、人為的に低価格に抑えられた中国製品によって、高品質の米製品の競争力が損なわれている」と主張した。トランプ政権は中国製品に対する関税を利用して中国政府に重商主義的な政策の修正を迫ったが、うまくいかなかった。バイデン大統領は今、中国から輸入する特定の鉄鋼とアルミニウム製品に対する関税について、通商法第301条に基づく現行の7.5%を3倍に引き上げることを提案している。また労働組合の要請に応えて、中国造船業界の取引慣行に対する調査も開始する方針だ。
【社説】米の対中鉄鋼関税引き上げは有害
バイデン大統領は「保護主義の最高責任者」をトランプ氏と競うのか
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