「理解に苦しむ」。米シリコンバレーでデータセンターとハードウエアに30年携わってきたアンドリュー・ウィー氏はこう語った。ウィー氏が困惑し、憤りさえ感じているのは、人類の大きな飛躍を支えるはずの未来の人工知能(AI)スーパーコンピューターの予想電力需要だ。同氏は米アップルと米メタ・プラットフォームズの上級職を経て、現在はクラウドサービス会社クラウドフレアでハードウエア責任者を務める。世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は、AIのエネルギー需要が2030年まで前年比50%増になると試算するが、これは持続不可能だとウィー氏は考える。