株価急落時、業績の良い株を「買い時」だと飛びついていませんか? 実はそれ、“大損の引き金”かもしれません。パニック相場では、企業の業績分析といった投資の「基本」が通用しなくなる魔の時間帯が存在します。著書『最後に勝つ投資術【実践バイブル】ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略』をベースに、理不尽な暴落の連鎖から資産を守り抜くプロのサバイバル術に迫ります。

【元ゴールドマンが教える】株価が急落したときの超シンプルな対処法・ベスト1Photo: Adobe Stock

“魔の時間帯”の存在

株式投資において、企業の業績(ファンダメンタルズ)を分析することは基本中の基本です。しかし、時にその「基本」がまったく通用しなくなる“魔の時間帯”が存在します。

そこで、相場がパニックに陥った際のサバイバル術について解説しましょう。

予測不能な「急落相場」でのSNS活用法

私がXなどで他の投資家の息遣いを気にしておいたほうがいいと特に思うのは、相場全体で株価が急落したときです。日銀総裁の発言や米雇用統計の発表などによって、相場全体が急落することがあります。
――『最後に勝つ投資術【実践バイブル】ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略」』より

マクロ要因で市場が突発的なクラッシュに見舞われた時、過去のデータや理屈で相場を予測するのは極めて困難です。

急落時には、「市場参加者がどれほどパニックに陥っているか」という感情の波をSNS等で観察することが、身を守る第一歩となります。

「業績が良いのに売られる」不条理な連鎖

市場全体としてファンダメンタルズによる予測がまったく効かない相場になることもあります。業績がよい会社の株が下がり、業績が悪い会社の株が上がるような、通常の株価の指向性とは真逆になることがあるのです。
――『最後に勝つ投資術【実践バイブル】ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略」』より

これは「業績が良いから、下がった今は絶好の買い時だ」と安易に飛びつく個人投資家が陥りやすい罠です。

パニック相場では、投資家が手元の「現金化」を最優先するため、本来買われるべき優良株から無差別に売られていく理不尽な現象が起こり得ます。

嵐をやり過ごす「期間」の目安とは?

一度起こると、株価下落が他のファンダメンタルズを重視する投資家の新たな売り(ポジション解消)を呼ぶ、という連鎖反応で、非合理な株価の動きが数週間から長いときは1か月以上続くことがあります。
――『最後に勝つ投資術【実践バイブル】ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略」』より

株価下落が強制的な売りを呼ぶ「負の連鎖」は、私たちが想像する以上に長く続きます。この数週間から1カ月という期間は、下手に動かず「嵐が過ぎるのを待つ」のがプロも実践する最大の防御(ノウハウ)です。

株価が急落したときの超シンプルで、一番の対処法は、相場の空気が変わるまでは無理に買い向かわず、Xなどで市場の熱度を測りながら、次のチャンスに向けて現金を温存しておくことです。