JTBグル―プは、国内はもとより、アジア市場においてもグローバルなスケールで「交流文化事業」を推進し、アジアにおけるナンバーワンになることを、2020年のビジョンとしている。その中核を担うのが、1987年に創業したJTBアジア・パシフィックである。
JTBグループは、さまざまな「交流」を生み出すことで、ビジネスにつなげる「交流文化事業」を推進している。行政や地元住民と共に、おのおのの地域の活性化をサポートして新たな価値を生み出す、「交流文化事業」の範囲は広い。
JTBグループのグローバル事業は、2037億円(2013年度)の規模を誇り、アジア市場ではトップポジションを獲得している。その中核を担うのが1987年創業RHQ(地域統括会社)JTBアジア・パシフィックである。ASEAN諸国やインド、オセアニアといった地域をカバーし、10ヵ国・20都市、27事務所という広大なネットワークを構築している。
EC市場や教育旅行市場が、
アジアで急激に拡大
同社は、成長著しいアジアマーケットにおいて事業領域を年々拡大しているが、EC(イベント・コンベンション)事業と教育旅行事業が、特に拡大の余地が大きいという。EC市場の急激な拡大に対応し、14年度よりEC事業部を設立し、各国で取り組みを強化している。その最前線で陣頭指揮に立つ、JTBインドネシアの根田健一部長はこう語る。
「ジャカルタで取引のある400社近い日系企業は、社内外のセミナーや会議、商品展示会といった販促活動に積極的に取り組んでいます。新たに進出する企業が、ブランドや商品を認知させる手法として、オープニングセレモニーを開催するなど、多くの自治体や企業のビジネスをサポートしています。JTBならではのきめ細かなサービスに評価を頂いています」
坂田和剛支店長
教育旅行事業では、現地の魅力を高める工夫を現地と共に行い、成果を挙げてきている。JTBタイランドの坂田和剛支店長はこう説明する。
「バンコクの専門学校と協力をして『タイのホスピタリティ』、『タイの文化&習慣』など、いろいろなプログラムを開発しています。異文化・民族交流を通して、英語圏での研修・交流では経験できない、グローバル的視野を養える教育旅行の誘致を進めています」