ボロ物件の特徴は、入居者からのクレームが多いこと。ときには、理不尽な要求も出てきます。しかし、それらの要望にすべて応えていったら、経営として成り立ちません。投資として失敗です。ボロ物件の入居者にどうやって対応すればいいのか――。高利回りを実現するためのノウハウを明かします。

入居者と長話をしてはいけない!
必要以上に接すると、修理の注文が増加する

 サービス業として逆行しているように感じるかもしれませんが、お客様である入居者のニーズを聞こうと思って話を聞いてはいけません。

 これまで、ボロ物件の入居者と長話をすると、だいたい物件の不満を話されることがほとんどです。

 入居者とコミュニケーションを取ろうとしてフレンドリーな大家さんを目指すと、いろいろ厄介になります。入居者は友人ではなく、家賃に見合ったサービスを提供するにすぎません。

 昨年、入居者に挨拶に行ったときのことです。

「あっ、大家さん、ちょうどよかった。以前からトイレで水漏れしているから、修理お願いしますね」と間髪いれずにいわれました。それから2時間ぐらいかけて、部品を買ってきたり直したりしました。

 そればかりか、冬の雪がどうのとかいい出してきて、このままいたら何を頼まれるかわからないので早々に退散しました。

 それ以来、自分の物件には用事があるとき以外は訪問せず、なるべく短期間で帰ることにしています。