多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。

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〈結論〉
・「軸ずらし転職」とは、「職種」か「業界」のどちらかをずらす転職
・待遇を改善したいなら、「業界」をずらす転職がオススメ
・どちらもずらしてしまうと、内定獲得の難易度が高まる
・どちらもずらさないと、転職したものの、ほとんど変化が生まれない

マモル:サラタメさん、年収アップしつつ、ワークライフバランスも整えられる、都合がよすぎる転職ノウハウってないですか!?

サラタメ:それは都合がいいですね(笑)! そんなマモルさんにオススメなのは「軸ずらし転職」ですかね。

マモル:軸ずらし転職!? 必殺技みたいでよさげですね! どうやればいいんですか?

サラタメ:具体的には、マモルさんの「営業」という職種は固定したまま、所属する業界を「食品業界」から「IT業界」にずらす、みたいなことです!

待遇を改善できる
「軸ずらし転職」とは?

 これは、moto(戸塚俊介)さんの『転職と副業のかけ算ー生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)で提唱されているノウハウです。

 私たちサラリーマンの待遇は、基本的に「職種(役職)×業界」で決まります。

〈例〉
技術職平社員×食品メーカー
「月間残業時間が約20時間で年収500万円」

営業部長×銀行(大手)
「月間残業時間が約50時間で年収1600万円」

 本書P251で触れたように、特に所属する「業界」が重要な意味を持ちますので、待遇改善したい場合、「職種」という軸は固定し、「業界」という軸だけずらすのが勝ちパターンです。

 なお、どんな業界を選ぶかは、「ブラック業界・ホワイト業界まるわかりマップ」(本書P256)をもとに考えると、答えが見えてくるはずです。

転職は「業界」をずらしてこそ
価値がある

サラタメ:転職活動で後悔する人は、軸ずらしがうまくできていないことが多いです。「軸をずらしすぎているパターン」、もしくは「軸をまったくずらせていないパターン」に陥っています。

●軸をずらしすぎているパターン
 軸をずらしすぎているとは、次のように「職種」と「業界」、両方ともずらしてしまうパターンを指します。

〈例〉
「今は食品業界の営業をやっているが、転職後、化粧品業界でマーケティングをやりたいです」

 募集企業側に育成コストがかかる人材とみなされ、内定獲得の難易度が高まります。

●職種も業界も軸をずらせていないパターン
 このパターンだと、苦労して転職したのに、ほとんど変化がない結果になりかねません。職種も業界も同じなら、環境が大きく変わらないのは当然です。

〈例〉
「東北エリアの地方銀行営業マンをしていたんですが、今は九州エリアの地方銀行で営業マンやっています」

サラタメ:「待遇」を改善したいなら「業界」をずらし、「業務内容」を変化させたいなら「職種」をずらしましょう!

(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)

〈まとめ〉
・「軸ずらし転職」とは、「職種」か「業界」のどちらかをずらす転職
・待遇を改善したいなら、「業界」をずらす転職がオススメ
・どちらもずらしてしまうと、内定獲得の難易度が高まる
・どちらもずらさないと、転職したものの、ほとんど変化が生まれない