【佐久間宣行が教える】「夢に潰される人」と「しぶとく長く働ける人」の決定的なちがい撮影 石黒幸誠

多くの人に共通する悩み、それは「誰とも戦わずに好きなことで効率的に結果を出す方法があるなら教えてほしい」ということだろう。この悩みの解決法をいま話題のプロデューサー佐久間宣行が指南する本『佐久間宣行のずるい仕事術』がまもなく刊行される。「限られた時間」と「自分の得意」で付加価値を生み、ムダなことはやらずにコスパよく、戦わずしてラクして速く成果を出すための、佐久間流、力の入れ方、力の抜き方とは? 本連載ではこの新刊から内容の一部を先出しで紹介する。
※記事の最後に刊行記念イベントのお知らせがございます。

なぜ夢は人を潰すのか

 夢だったプロジェクトに参加できることになった!

 そんな、思い入れが強いチームや期待が大きい仕事についたときほど、心を崩す人がいる。

 夢の重さに潰されるのだ。

 なぜ夢は人を潰すのか。

 それは期待が大きすぎるからだ。

 仕事への期待が大きいのはもちろん、自分への期待も大きすぎるのかもしれない。

「自分ならすごい仕事ができるはず」
「クリエイティブな仕事ができるだろう」
「きっと活躍できるはず」
「アイデアなら自信がある!」

 でも、よほどの才能と運を持ち合わせないかぎり、最初から期待を満たせる人などまずいない。

 はじめは「夢の仕事」からはほど遠い地味な業務を与えられるし、それすら満足にこなせないと、自分の能力にも絶望する。

 あんなに憧れていた仕事についていながら、おもしろいと感じられず、壁を越えられる気がしない。なにもかもが嫌になる。

 でもそんなとき、地に足がついた具体的な目標を掲げる人は、長距離走を完走できる。

 正しい努力ができるのだ。