家計の「値上げ許容度」はむしろ低下、物価高で家計支出は年6.5万円増物価高問題で黒田日銀総裁が「家計は値上げを許容」と発言、批判を浴びて発言を撤回したが、実際、家計の「値上げ許容度DI」は低下し節約志向が高まっている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

家計や企業の実態とは違う
日銀総裁「値上げ許容」発言

 黒田東彦日本銀行総裁の「家計は値上げを許容している」旨の発言は、批判を受けて「撤回」されたが、みずほリサーチ&テクノロジーズが算出した「値上げ許容度DI」は、足元でむしろ低下傾向だ。

 家計の値上げ許容度は高まっていないとみられるほか、独自に考案した「節約志向指数」では、値上げが続く飲食料品を中心に家計がより割安の商品を購入する動きが強まっていることがわかる。

 黒田総裁が値上げ許容の判断材料として引用したアンケートのデータでも、家計の値上げ許容度が高まっていると解釈するのは無理がある。

 日用品の値上げの影響が大きい低所得者は値上げ許容度が特に低いと考えられ、景気減速のリスクが現実味を帯びる状況で物価問題は岸田政権の最大の経済課題になりつつある。