岡田尊司
発達障害という言葉が広く知られるようになり、自分もそうかもしれないと医療機関を訪れる人が増えている。そんな中で急増しているのが、徴候はあっても診断はおりない「グレーゾーン」。障害未満でありながら、ときに障害を抱えた人より深刻な困難に陥りやすいとされるが、時代の寵児であるジェフ・ベゾスやイーロン・マスクにもその気があったといわれる。彼らの抱えていた生きづらさについて、岡田尊司『発達障害「グレーゾーン」その正しい理解と克服法』(SB新書)より一部抜粋・編集し紹介する。

自閉症や広汎性発達障害などは2013年から「自閉スペクトラム症(ASD)」という1つの名称で呼ばれています。近年、この有病率は大幅に増加し、さまざまな影響が家庭や学校、職場などに及んでいます。「自閉スペクトラム症 『発達障害』最新の理解と治療革命」(幻冬舎)より一部要約・抜粋して、いくつかのケースを紹介します。
