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山崎元のマネー経済の歩き方

いい加減な運用でも案外大丈夫な理由

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第90回】 2009年8月17日
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 あらかじめ謝っておこう。筆者も例外ではないが、おカネの運用についてコメントする人は、「運用のやり方を間違えると大変なことになる」と過剰に言いたがる傾向がある。「大変申し訳ない」。

 しかし、世間を見渡すと、おカネの運用に関する正しい知識を備えた人はごく少数であるにもかかわらず、運用が失敗したことで人生が破綻した人は案外少ない。現在おカネに困っていて、過去の運用が上手ければもっとよかったのに、という人はもちろんいるが、彼らの苦境の主な原因が運用の失敗にあるかというと、そうではないことが多い。事業の失敗、失業、病気、家族の事情、ローンの失敗、悪しき生活習慣などが、経済的な苦境の主因だ。

 株式投資の比率が大き過ぎたとか、投資信託の選択を誤ったといったことで、「悔しい思い」をしている人は多いとしても、それでも案外なんとかなっている。マネーのアドバイザーにとっては、安心と残念の感情が入り交じる事実だが理由を考える価値がありそうだ。

 運用にとって重要だといわれる資産配分を考えよう。年金基金や投資信託の運用など、プロの運用の世界で、たとえば運用資産の中での株式の組み入れ比率を10%不都合な側に間違えれば、運用結果に関しても、そのビジネス的な影響に関しても決定的だ。
 一方、個人の資産運用は、プロから見るとなんとも不安定だったり、明らかに損だったりもするが、当人がそれに気づかずにすむことが多い。どこが違うのか?

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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