利回りが高い投資商品は魅力的に見えるが、その裏には大きなリスクも潜んでいる。投資はギャンブルのように、当たり外れを繰り返すだけではいけない。中には詐欺まがいの投資話も横行しており、何も知らないまま手を出せば、被害に遭うリスクは高まる。賢く資産を増やすために、まずはリスクと詐欺の見極め方を学ぼう。※本稿は、我妻佳祐『金融地獄を生き抜け 世界一簡単なお金リテラシーこれだけ』(幻冬舎新書)の一部を抜粋・編集したものです。
利回りの高い商品は得だが
ギャンブルのようなリスクもある
大切なお金を賢く使って、うまく増やすには、貯蓄だけでなく投資もやらなければいけない。
では、どのように投資すればいいのでしょうか。投資先となる金融商品は、世の中にたくさんあります。経験のない人は、何にどうやって投資すればよいのか簡単には決められないでしょう。
でも、焦ることはありません。むしろ、投資先を「簡単に決めない」のはとても大切です。前にもお話ししたとおり、どんな投資にも、失敗して損をするリスクがあるからです。
投資先を選ぶときにいちばん単純なのは、「できるだけ利回りの高い金融商品を選ぶ」という考え方でしょう。同じ金額を投資するなら、利回りが高いほうが得に決まっています。目の前にある金融商品の中から、もっとも大きな利益の出るものを選べばよいのですから、迷うことはありません。じつにシンプルです。
でも、そこにはリスクがつきまとうことを忘れてはいけません。利回りが高い投資先ほど、リスクも大きいのです。その点で、投資はギャンブルと似ています。
たとえば競馬です。やったことがある人はご存じでしょう。1番人気の馬券が当たっても少ししか儲かりません。だいたい、100円が120円になる程度でしょうか。逆に、人気が低い馬券は、当たれば100円が1万円になったりするので「万馬券」と呼ばれます。極端に人気の低い馬が勝って、100円で買った馬券が1億円を超えたこともありました。そこまでいくと、ほとんど宝くじのレベルです。