世界投資へのパスポート
【第349回】 2015年1月12日公開(2017年11月29日更新)
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広瀬 隆雄

欧州中央銀行の量的緩和政策に注目

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【今回のまとめ】
1.欧州のデフレ・リスクが高まっている
2.欧州中央銀行の量的緩和政策に注目が集まっている
3.ギリシャの議会選挙も要注意
4.成長戦略と移民の問題は同根

欧州のデフレ・リスクが焦点に

 新年になってから、世界の投資家の注目が再びヨーロッパへ向いています。

 欧州は、ボンヤリしているとデフレに陥るリスクを抱えています。先週発表されたユーロ圏(EU)の消費者物価指数の速報値は-0.2%(下のグラフの水色)でした。

 この背景には、このところの原油安があります。ユーロ圏の消費者物価指数を構成する要素のうち、11%を占めるエネルギー価格は、12月は-6.3%も急落しました。

欧州中央銀行の量的緩和政策はどうなる?

 欧州中央銀行(ECB)内部ではデフレを避けるため量的緩和政策(QE)をすぐに実施すべきだという意見がある一方で、下がっているのはエネルギー価格だけであり、サービス価格など他の要素の価格は下がっていないとする慎重論もあります。

 このため市場関係者の間では、ECBがQEの発表に際して、市場の期待を裏切るのではないか? という懸念が出ています。

 欧州の国債市場は米国の財務省証券や日本国債に比べてスケールが小さいですし、色々な国の国債が流通しているので、どの国の国債を、どれだけ購入するか? という問題があります。流通残高と国の大きさは、必ずしも一致していません。するとECBが、買いやすい国債から順番に購入するというやり方では「不公平だ」という批判が出る可能性があるのです。

 関係各方面の調整作業が、1月22日に迫った次のECB政策金利会合に間に合わない可能性もあります。先週金曜日に欧米のマーケットが下がったのは、このためです。

ギリシャ議会選挙に注目

 これに加えて1月25日にギリシャで議会選挙があることも事情を複雑にしています。今回の選挙ではツィプラス党首が率いる急進左派連合が第一党になると予想されています。

【2017年12月1日更新!】

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