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症状別にみる健康管理術

60歳以上の男性の半数は、前立腺肥大!
残尿感などは前立腺ガンの恐れも!?

福田千晶 [医学博士・健康科学アドバイザー]
【第4回】

 前立腺は男性だけにある臓器で、膀胱の出口に存在します。大きさはクルミ大で、前立腺液を分泌します。前立腺液は尿道に注いでいて、精液の約4分の1を占めます。そして、精子に栄養を与え、精子の運動エネルギーになっています。

 前立腺は、時に肥大して尿道を圧迫することがあります。この状態が、前立腺肥大症。

 前立腺肥大症になると排尿のトラブルが起こります。尿の勢いが乏しくなるため、力まないと出なくなり、排尿に時間がかかります。一度には出にくく尿が膀胱に残り残尿となります。そして排尿の回数が増えて頻尿となり、夜間に何度もトイレに起きてしまうこともあります。

 前立腺肥大がひどくなるとほとんど尿を出せない尿閉にもなりかねないので、早めに治療を。軽症なら、排尿を促す薬剤や、前立腺を縮小させるホルモン薬などがあります。

 排尿困難で生活上に支障を来す場合は、肥大した前立腺を切除します。尿道の内面から切除する方法が一般的で、ほかには、尿道から前立腺を高熱で破壊する方法、大きく肥大してしまった前立腺なら開腹手術が必要になることも。

 60歳以上の男性の50%は、前立腺肥大になります。治療は大切ですが、増悪させないために生活上での注意点もあります。大量の飲酒は控える、排尿を我慢しない、長時間ずっと座ったままにしないなど。

 尿道や膀胱に存在する細菌が前立腺に入ってしまい、前立腺炎を起こすこともあります。すると、排尿時の痛みや頻尿に加えて高熱が出ます。早めに治療をしないと、細菌が全身に広がり重篤な敗血症になる危険もあります。

 前立腺に悪性の腫瘍ができる前立腺ガンにも注意。初期では症状は乏しく、軽い排尿困難や残尿感など、前立腺肥大症に似た症状に気づく程度です。前立腺ガンは進行すると、肺や全身の骨に転移することもあります。そうなると治療は大がかりになり、完治は遠い道のりに。もし「前立腺肥大かなぁ」と感じる症状があれば、まずは検査しましょう。

 あまり意識しない臓器である前立腺ですが、症状に気づいたら泌尿器科受診をおすすめいたします。

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福田千晶 [医学博士・健康科学アドバイザー]

慶大医学部卒。日本リハビリテーション医学学会専門医、日本東洋医学学会専門医、日本医師会認定産業医、健康スポーツ医。著作と講演を主に活動中。


症状別にみる健康管理術

日々の生活の中で体に異変を感じてもなかなか危機感を持たず、知らぬ間に進行していくケースがあります。トリビアなど含め、症状に合った健康管理術をサポートしていきます。

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