ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

あのインテルが大枚76億ドルをはたいて
セキュリティソフト大手マカフィーを買収
この2社が結びつくと一体何が起こる?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第109回】 2010年8月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 インテルがセキュリティソフト開発会社のマカフィーの買収を発表した。買収額は76億8000万ドルにものぼる大型案件だ。

 インテルはコンピュータに内蔵される半導体開発・製造の最大手。半導体の世代を着々と前進させてきた堅実なハードウェアのメーカーである。一方のマカフィーは、「アンチウイルスプラス」などのセキュリティソフト製品を企業、個人消費者向けに開発してきた。規模の大きいサイバーアタックが起こるとすぐ立ち上がり、どこに穴があったかをわれ先にと突き止めて発表するので、その名を知っている方も多いだろう。

 つい最近は、インターネットでセキュリティ上もっともリスクが高いセレブは、キャメロン・ディアスだなどというリサーチ結果を発表。ディアスを検索して情報収集したりすると、悪い奴がいっぱい罠(わな)を仕掛けていると注意を喚起した。

インテルはコンピュータから
ネットワークデバイスに舵を切った

 この2つの会社が結びつくと一体どうなるのか。

 要はこの動きは、インテルがコンピュータという主流ビジネスから、モバイル分野やネットワークデバイス分野へと大きく舵を切ろうとしているというのが、もっとも有力な見方だ。

 その理由のひとつは、すでに見られるPCからモバイル製品への移行だ。PC市場は飽和状態に見えるのに対して、iPadに代表されるタブレットコンピュータは、またひとつの新しい製品分野を築いた。これからタブレット新製品がどんどん発表され、今後が大いに期待される成長分野だ。

 モバイル製品だけはない。ネットワークデバイスというまだ見ぬ製品分野もある。これは、われわれユーザーが操作をしなくてもデバイス同士が接続し合って、勝手に機能してくれるような製品群である。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
関連記事
クチコミ・コメント
facebookもチェック

瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


ビジネスモデルの破壊者たち

シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。

「ビジネスモデルの破壊者たち」

⇒バックナンバー一覧