【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?#28Photo:Bloomberg/gettyimages

近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#28では、運輸・倉庫業界の予測年収を独自に推計し、全23社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

「年収1000万円」超えのヤマトは増加
「700万円台」の4社のうち2社が脱落

 運輸・倉庫業界では、財閥系の倉庫企業の年収が高い。2023年度の実績では三菱倉庫が938.4万円、三井倉庫ホールディングスが790.9万円、住友倉庫が790.3万円だった。

 運輸に目を向けると、ヤマトホールディングス(HD)が1191.8万円、AZ-COM丸和ホールディングス(HD)が774.1万円、SGホールディングス(HD)が738.7万円となっている。

 この辺りが、運輸・倉庫業界の高年収企業であり、他は全て400万~600万円台となる。また、ホールディングスの企業は持ち株単体会社の従業員数が少ないため、有価証券報告書の平均年収が高く記載される傾向があることも念頭に置いてほしい。例えば、ヤマトHDは24年3月期の単体従業員数が19人しかいない。SGHDはホールディングスではあるが、234人で平均年齢も37.6歳と若く、これが両社の差の原因となっている。

 そんな運輸・倉庫業界の、3年後の年収はどうなるのだろうか。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、24年3月期までの実績値から3年後となる26年4月期~27年3月期の年収を大胆予想した。

 試算対象としたのは、運輸・倉庫業界の23社だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。なお、業績予想は24年10月時点のデータに基づく。

 その結果、前述の700万円台の4社から2社が脱落し600万円台となる試算に。一方で、ヤマトHDと三菱倉庫という23年度のトップ層は、さらに年収が増加する。

 ヤマトHD、SGHD、AZ-COM丸和HD、三菱倉庫、住友倉庫、三井倉庫ホールディングス、上組、山九、セイノーホールディングス、SBSホールディングス、センコーグループホールディングス、ニッコンホールディングス、丸全昭和運輸、日本コンセプト、ゼロ、ビーイングホールディングス、福山通運といった企業の3年後の年収はどれくらい増えるのか?一挙に見ていこう。