世界のできる男達にはなく、できない男達が持っているものがあります。それは「不安」です。「不安」という感情はがん細胞と同じです。小さなうちに摘み取らないと、ものすごい勢いで増殖し、健康な細胞を次々と破壊して最後には命とりになります。

 「不安」が心の中にあると、それが、どんどんと心をおおいつくし、最後には自信喪失となって自分で自分の可能性を破壊します。

 また、「不安」な人間は未来への希望を見出せないので、物事を短いスパンで考えるようになります。さらに、「不安」から非建設的な劣等感が生まれ、自分より優れた人間をねたむのです。

「肉体・精神・お金」
3つの年齢バランスが重要

 誰の心にも「不安」があります。しかし、できる男達はこれを克服できるように、3つの年齢バランスが取れています。この3つのバランスを教えてくれたのは、あるユダヤ人の博士です。博士は私にこう言いました。

 「我々の肉体年齢と精神年齢には差があることを、誰でも知っている。たいていの場合、精神年齢は肉体年齢に比べて成長に10年長くかかる。だから、25歳の人間に『社会人としての常識がない』と腹を立ててもしかたがない。『この人は15歳の精神年齢なのだから』と思えば腹も立たないし、こちらにも忍耐が生まれる。普通の人間なら肉体年齢と精神年齢がほぼ同じならそれで十分だ。しかし、成功者になるためには、第3の年齢も向上させなければならない。それが、『お金年齢』だ」

 一般的に、社会人になった時からお金年齢が始まります。したがって、この博士によると、普通は22歳で大学を卒業した時に、精神年齢が12歳、お金年齢が0歳となります。実に肉体年齢とお金年齢には22年もの開きがあるから、驚きです。

 世界のできる男達は、この3つの年齢(肉体年齢、精神年齢、お金年齢)ができるだけ等しくなるように、子供の頃から育てられているようです。彼らの親達は精神年齢とお金年齢の成長には「体験」が不可欠であることを知っています。